2010年 3月17日
昼めし献立
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本日のオイシイ!
西洋葱の向こうを張って、甘みののった日本の根深葱をサラダに。
冬の間中、ずっと届いていた長葱は、埼玉育ちの根深葱(深谷葱と?)。丈低く、ずんぐり短足。北関東の厳しい寒さを甘受したかのように甘みを蓄えた白い根元近いところがおいしくて。無造作にぶつ切りにして味噌汁の主役にしたり、たっぷり刻んで卵とじやら、こんにゃくとすき焼き風に、あるいはバターソテーにと、いやいや、よく働いてもらったこと。
先だってのポロネギにもひけをとらないプリプリの根深葱のサラダはいかが。相方は木綿豆腐。忙しいときは豆腐の料理も、水切りがひと手間だけれど、さいきん「水切り不要」と書かれた豆腐を見つけ、オ、こいつは便利と、時々使ってます。なに、厚揚げの外側を外しても、焼き豆腐を使ってもいいのですよ。奴や湯豆腐にはややものたりなくても、炒め物や煮含める料理などにけっこう重宝なり。この豆腐を大きめのさいの目に切ったのと、蒸し焼きにした長葱のぶつ切りを醤油、バルサミコ酢、オリーブ油のドレッシングにからめて。上にはカイエンヌペッパーを振ります。下にしいたのは水菜。
ふっくら、とろとろとした舌触りの車麩にはたっぷりとっただしを含ませて、キャベツと蒸し煮に。ポロネギの青いところも入れて。彩りに人参も、と少し加えたけれど、う~ん、添えるだけではおさまりきらないおいしさ。もっと煮ればよかった…
バターで玉葱、鮭を炒めたところに卵を落とし、炊いたごはんとチーズを加えてかき混ぜただけの、スクランブルエッグライス(?)。チャーハンでもピラフでもないような簡単変わりライス。
味噌汁は少し残した豆腐と、葱、それに、なかなか食べてやれず、いささかくたびれた小松菜の芯(”トウが立つ”ともいうわね、ハハ)を。
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薬草茶〔アマランサス(根津の借家の庭で2階に届くほどに逞しく育ったアマランサスを干して保存していたもの)〕 |
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ティータイムも忘れる忙しさであった! |
料理人:よこやま
2010年 3月12日
昼めし献立
- 一株サニーレタスのソテー+おろし人参入
スクランブルエッグ+チーズ - リーク(ポロネギ)のサラダ
- とう菜の白和え
- 味噌汁(千切り大根、山芋千切り、水菜)
- ご飯
本日のオイシイ!
長葱のお仲間「リーク」。蒸し焼きしてとろり
甘みがでたら、ドレッシングで。
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ヨーロッパから来た「リーク」または「リーキ」。長ネギ‥ に近いかな。しばらく前には「ポロネギ」とも紹介されていたっけ。
北関東で栽培されている根深葱にも似て、根元に近い極太の白いところが、火を通すと甘みを増しておいしい。野の扉から届き始めたのは一昨年くらいからだったか。冬の葱はけっこう日持ちするので、2~3週間分も溜め込んだりして一気に長葱の直焼き、ソテーなどするものだから、最初の頃は、あれ、先っぽが葱とちょっと違うようだけど、ま、いいかなんて、適当に味噌汁に入れたりと、ほとんど長葱扱い。
たまにはじっくりと姿をみて料理しよう、といっても、仕事の合間の昼飯支度ゆえ、まずは手間いらずのサラダで。ぶつ切りにして切り口をみたら、細かぁく巻かれていて、可愛い~!日本の長葱よりも巻き方が繊細? これをフライパンで蒸し焼きにして、オリーブ油(パレスチナの手摘み。フレッシュな香りです)と、このところ頻繁に登場するバルサミコ酢+醤油のヤポネシア風ドレッシングをかけて。醤油と葱→リーキと醤油、抜群のマッチングですよ。
昨日の紅菜苔につづいて、きょうは、1株まるごとのサニーレタスをソテー。ふたりで1株、食べられる?と思われそうだけど、ご安心。レタスのほとんどは水分だからね。炒めて出た水気を少し捨てたら、たちまちワンプレートの量に。味付けは塩と醤油少々。スクランブルの卵にはすりおろし人参とチーズを加えて。
昨日の豆腐とすり胡麻+オリーブ油のディップが余っていたので、とう菜(菜の花といって売られているあれです)を蒸して、変わり白和えに。
味噌汁はまたもや千切り大根と千切り山芋。仕上げに水菜をちらして。
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薬草茶〔アマランサス(根津の借家の庭で2階に届くほどに逞しく育ったアマランサスを干して保存していたもの)〕 |
料理人:よこやま
2010年 3月11日
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☆昼飯コラム☆
今までコーヒーやハーブティーは好きでよく飲んでいました。知人の家で飲んだルイボスティーがおいしくて真似して買って、家で飲んだりとか。薬草茶もちょっと気になってはいたけれどコーヒーや紅茶に比べると特別なものというイメージがありました。でも野菜や薬草にあふれる自然食通信社で働き始めて、ドクダミやヨモギ、玉ネギの皮のお茶などをよく飲むようになって、日本の薬草茶に親しむ機会がふえました。
そして最近よく薬草茶を飲んでいます。ヨモギやどくだみ、穀類のアマランサスなど。それぞれに煮出している時の香りが違い、味も違い、これはどんな風に体に効いてくるんだろうと楽しみながら飲んでいます。おかげで特に寒かったこの冬も風邪の気配など全くなく過ごしてしまいました。
薬草はすごい、かもしれない。古代の人々が体で実感しながら薬になることに気付いていった草や花。この本には、薬草をお茶にする他、ご飯のおかずやお菓子、お酒などにもできるレシピが載っています。こんな風に薬草を使って楽しみながら病気を寄せ付けない体にしていけたらどんなにいいでしょう。気負わずに、ちょっと出かけたついでに薬草探しをするヒントも教えてくれます。
都会に住んでいるとなかなか手に入れにくいものもあるけれど、ぶらっと探しに行ってみたくなりました。
(マリヲ)
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”洋食”と言ってたころの「ポタージュスープ」は、どこか懐かしい味。
昭和30年代に中学生だった私にとっての、最初の洋食の記憶は、ポタージュスープ。「3丁目の夕日」世代ですね。家庭科の調理実習で、
ジャガイモと人参を茹でて、こし器(ちゃんと馬の毛でつくってあった)で、腕がくたびれるほど(1班6~7人分だからけっこうな量!)裏ごしし、牛乳でのばしてできあがったスープのおいしさといったら、なんだか夢をみているよう。何しろ、横文字料理はおろか、「料理」などと気取った言葉に縁もゆかりもない庶民の母親からは生まれようのないものだったし。そうやって、子どもたちは、学校を通して親の知らない新しい世界に出ていったのね。生まれて初めてチーズやバターといったハイカラな食べものに触れたのも給食や、家庭科だったように思う。
後になって考えると、ハイカラというより、素朴な料理といえるかも。ジャガイモには天然のアミノ酸が豊富にあるので、ふかしただけでもおいしいし、煮物にすれば他の具材の味も引き立ててくれる、たのもしい素材。バターとジャガイモと牛乳で、ときどき、ひどく略式におおざっぱなポタージュスープをつくります。いまや懐かしい料理のうちにはいっているのかもしれない。
この日は、スライスした玉葱を炒め、茹でて裏ごし(笊です)したジャガイモとすりおろした人参を加えて牛乳でのばしたもの。菜の花の緑も見えています。
ディップは豆腐にすりおろした胡麻をたっぷりと、オリーブ油で。塩味のみ。
油との相性のいい紅菜苔。強火で炒めて塩と香りづけに醤油少々。これを敷いた上に、チーズ入りスクランブルエッグをのせて。
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薬草茶〔アマランサス(根津の借家の庭で2階に届くほどに逞しく育ったアマランサスを干して保存していたもの)〕茎も葉も実もいっしょにじっくりと煮出します。 |
料理人:よこやま