昼めし日記

もたもたしているうちになんと桜があっという間に開花し、
昨日の花冷えの雨で、すでに散り始めています。
御茶ノ水駅を降りて、神田川が流れる掘割に沿って歩道を歩くと、
そこに生える木々を住処にしているのか、鶯のさえずりが聴こえてきます。

ビルディングが立ち並んでいても、動植物は、
小さな自然を見つけて従来の変わらない営みを淡々とこなしているようです。

事務所にも春の訪れ。目に飛び込む『野の扉』さんのお野菜が青い!
まさに春のいのちをいただけるんだなあとわくわくします。

さて、そんな今日の昼飯メニューは?
2015.04.06 (料理人 よこやま)

2015.4.6all

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

2010年 4月2日

  昼めし献立 

  • 筍麻婆豆腐
  • 白菜と油揚の澄まし汁
  • 春雨と白髪葱のサラダ

本日のオイシイ!

関東もそろそろ地場産の筍が食べられるかな。安くなるのが待ちきれず、静岡産を奮発、「筍麻婆豆腐」です。

これがなくっちゃ、出来そこないの「担々麺」になっちゃうんじゃないの! なんて言いたくなるくらい、香りと痺れ感が素晴らしい中華花山椒を使いたくて、麻婆豆腐にチャレンジ。
うまく活かしきれないまま、眠っていた調味料「豆鼓」もあったし、豆板醤もあるわ。あとは何とかなるでしょ。
材料は、粗いみじんに刻んだ筍(マリヲ嬢のリクエストです)に、木綿豆腐、それと小口切りにしたワケギ。

結果は、おお! 成功! 大好評であった。そうそう、甜麺醤(テンメンジャン)なんかもないから使わなかったけど。肉入りや、茄子の麻婆のおいしいもさりながら、筍も負けていませんね。
花山椒…に限らず、スパイスって、次元のちがった世界の扉をあけてくれるような神秘的なちからがあるのではないかしら。ヨーロッパ列強が他所の国を植民地にしてまでもスパイスの略奪に血眼になったわけだ。だけどやられるほうはたまったもんじゃないですよ、ほんと。
平和な関係のなかでもたらされた至福に感謝! やみつきになりそう。

「塩をふりかけておいてしんなりした白髪葱」が酒のつまみにおいしいですよ~と教えてくれたのは、バイトスタッフのKUBOTAさん。元「オレンジページ」誌生え抜きの編集者だったからね、旨いものへのアンテナのするどいこと。こんなことなかなか思いつかないものねえ。
やってみました。お湯で戻した春雨に塩をまぶして皿に盛った上に、しんなりした白髪葱を盛りつけ、全体に胡麻油をまわしかけて風味アップ。蒸したサラダ白菜の青い葉をトッピングに。このごろ、豆腐を塩とオリーブ油で食べるおいしさを発見した人も多いようだけど、この白髪葱を取り合わせてもおいしい。もちろんKUBOTA経由の情報。未体験の方、おすすめですよ。

汁は濃いめの味の筍麻婆豆腐に合わせて、白菜と油揚の澄まし汁に。

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本日のお茶

薬草茶〔アマランサス(根津の借家の庭で2階に届くほどに逞しく育ったアマランサスを干して保存していたもの)〕
           茎も葉も実もいっしょにじっくりと煮出します。からだの芯から温まって、ふ~う、ほっこり。          

本日のおやつ 近所のチョコレート店のチョコ。ここはシンプルなカカオ70何%とかいうのがかなりおいしい。
バレンタインデーに必ず登場の有名店の上を行くよね、というのがアタシたちの評価です。

 

                                                                 料理人:よこやま


2010年 3月29日

  昼めし献立 

  • 押し麩(山形のお土産)と長葱の卵焼き
  • 白インゲン豆と間引き人参、蕪のサラダ/
  • 人参葉みじん切り入りごはん/
  • 白菜と押し麩の汁




本日のオイシイ!

ふくよかで滑らかな舌触り、ボリューム感とやさしい味わい。
山形の押し麩をいただきました。

荒れ狂いながら冬と春を行きつ戻りつする天候がつづく中、先週土曜日は、暖かい陽光が降り注ぐ奇跡的な一日に。その日、「弁当の日」を提唱し、広めようと多忙な校長職の合間を縫って全国を走り回ってこられた竹下和男さんをお迎えして、現役最後の「弁当の日」を桜の花の下でもよすことができた。
一夜明けた日曜日も、そしてきょうも、真冬より寒く、ダウンジャケットで自転車に乗ってても指先は凍えそう。雪の舞ったところもあったと聞く。
きりきりと刺すように冷たい風をうけながら近くの飛鳥山公園を通りかかると、花見客を見込んで、屋台の準備をする人たちが、白い息を吐きながら立ち働いている。場所取りのシートでぽつんと独り膝をかかえ手持ち無沙汰な若者も。朝からご苦労なことで。
空を見上げれば、勢い余ってふくらみかけた蕾のままじっとしている木々にまざって、一足早く咲き誇っている桜の、その周りだけ華やかな気配に包まれている。
強い風に折られた枝が数本落ちているのを拾い、事務所のガラスコップに挿しておいたら、月曜日、一輪、二輪…薄紅色の花びらが開き始め、可憐。

週末、東北に行っていたというマリヲ嬢が山形のお土産にと持ってきてくれたのが、押し麩。ボリューム感のある焼き麩です。これを使って、沖縄の方に教わった卵焼きをつくることに。
ぬるま湯で麩を戻し、水気を絞って、卵をだし汁で割り、塩、醤油少々で味付けしたところにたぷたぷと卵汁を吸わせるようにひたす。斜め切りにした長葱を加え、多めの油を引いて両面しっかり焼きあげる。
小麦粉を原料としながら、粉物ともちがう、ふっくらと滑らかな麩独特の舌ざわりに、いくらでも箸が出てしまいそう。


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今朝茹でてきた白インゲンを蕪、間引き人参と取り合わせてにサラダにします。
人参はスライス、蕪は櫛切りに。どちらも蒸してインゲンと合わせ、少量のオリーブ油、塩、トマトピューレを全体によく馴染ませ、サラダ菜を敷いて盛りつける。

ごはんには、間引き人参の葉を刻んでたっぷりと混ぜました。
汁物は、白菜と押し麩を先週とっておいた鶏ガラスープで煮て、塩と醤油少々で味付け。

本日のお茶

薬草茶〔アマランサス(根津の借家の庭で2階に届くほどに逞しく育ったア
           マランサスを干して保存していたもの)〕
           茎も葉も実もいっしょにじっくりと煮出します。
           からだの芯から温まって、ふ~う、ほっこり。          

本日のおやつ
お土産はもうひとつありました。
山形の富貴豆。これは南陽市に本店のある杵屋のもの。外側の薄皮をとって、塩と砂糖だけで煮た甘すぎず品のいいお味。添加物なしなので、すぐにたべなくっちゃ…と、食いしん坊ぞろいの当事務所。

 

                                                                 料理人:よこやま


2010年 3月18日

  昼めし献立 

  • 玉葱とキャベツと岩船麩の煮物
  • 豆腐とからし菜とおろし人参のサラダ
  • ほうれん草と鮭のリゾット
  • 長葱のスープ

本日のオイシイ!

あたたかい人参の赤に、しゃっきりとしたサラダからし菜の
グリーン。足踏みしつつも色あでやかな季節はすぐそこまで。

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からし菜といえば、あの辛みと独特の香りを放つ黄色い種がとれる、菜種の兄弟分、と思ってたら、噛むとほのかにそれらしい香りはするものの、辛みはまったくないような。しゃきしゃきとした歯ごたえが楽しめるサラダ用からし菜のグリーンは、からだの奥の細胞をめざめさせてくれる気がします。それにしても野菜の育種の世界では次々と新顔が誕生していて、好奇心もそそられます。
寒さに息を詰めて暮らしていたモノトーンの季節も終わりに近いことを気づかせてくれたのは、すりおろし人参の赤色。あたたかな人参の赤と、芽吹きの季節を予感させるからし菜のグリーンを一盛りにして。ドレッシングはシンプルにオリーブ油と塩と酢を少々。

 名残りの玉葱、惜し気なく煮物に使います。キャベツ、麩(まんじゅうタイプです)とともに蒸し煮に。オリーブ油で玉葱を炒め、鶏ガラスープ(ストックをとったのです)、酒を加え、塩で味付け。玉葱、キャベつ、麩が甘みをたっぷりだしてくれて、じんわりからだにしみてくるおいしさ。

 バターで玉葱、鮭を炒めたところに牛乳を加え、炊いたごはんとチーズを加えてひと煮立ち。最後に湯がいておいたほうれん草を混ぜ合わせれば、かんたんリゾットの出来上がり。

スープは太い長葱をぶつ切りにして、鶏ガラスープ+水+酒+昆布を煮立たせ、塩胡椒であじつけ。

本日のお茶

薬草茶〔アマランサス(根津の借家の庭で2階に届くほどに逞しく育ったアマランサスを干して保存していたもの)〕
           茎も葉も実もいっしょにじっくりと煮出します。
           からだの芯から温まって、ふ~う、ほっこり。          

本日のおやつ

本日も多忙なり。

                                                                  料理人:よこやま


2010年 3月17日

  昼めし献立 

  • キャベツと車麩の煮物
  • 豆腐とぶつ切り長葱のサラダ
  • 鮭入りスクランブルエッグライス
  • 味噌汁(豆腐、長葱、小松菜)

本日のオイシイ!

西洋葱の向こうを張って、甘みののった日本の根深葱をサラダに。 ≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡

 冬の間中、ずっと届いていた長葱は、埼玉育ちの根深葱(深谷葱と?)。丈低く、ずんぐり短足。北関東の厳しい寒さを甘受したかのように甘みを蓄えた白い根元近いところがおいしくて。無造作にぶつ切りにして味噌汁の主役にしたり、たっぷり刻んで卵とじやら、こんにゃくとすき焼き風に、あるいはバターソテーにと、いやいや、よく働いてもらったこと。

 先だってのポロネギにもひけをとらないプリプリの根深葱のサラダはいかが。相方は木綿豆腐。忙しいときは豆腐の料理も、水切りがひと手間だけれど、さいきん「水切り不要」と書かれた豆腐を見つけ、オ、こいつは便利と、時々使ってます。なに、厚揚げの外側を外しても、焼き豆腐を使ってもいいのですよ。奴や湯豆腐にはややものたりなくても、炒め物や煮含める料理などにけっこう重宝なり。この豆腐を大きめのさいの目に切ったのと、蒸し焼きにした長葱のぶつ切りを醤油、バルサミコ酢、オリーブ油のドレッシングにからめて。上にはカイエンヌペッパーを振ります。下にしいたのは水菜。

 ふっくら、とろとろとした舌触りの車麩にはたっぷりとっただしを含ませて、キャベツと蒸し煮に。ポロネギの青いところも入れて。彩りに人参も、と少し加えたけれど、う~ん、添えるだけではおさまりきらないおいしさ。もっと煮ればよかった…

 バターで玉葱、鮭を炒めたところに卵を落とし、炊いたごはんとチーズを加えてかき混ぜただけの、スクランブルエッグライス(?)。チャーハンでもピラフでもないような簡単変わりライス。

味噌汁は少し残した豆腐と、葱、それに、なかなか食べてやれず、いささかくたびれた小松菜の芯(”トウが立つ”ともいうわね、ハハ)を。

本日のお茶

薬草茶〔アマランサス(根津の借家の庭で2階に届くほどに逞しく育ったアマランサスを干して保存していたもの)〕
           茎も葉も実もいっしょにじっくりと煮出します。からだの芯から温まって、ふ~う、ほっこり。          

本日のおやつ

ティータイムも忘れる忙しさであった!

                                                                  料理人:よこやま


2010年 3月12日

  昼めし献立 

  • 一株サニーレタスのソテー+おろし人参入
    スクランブルエッグ+チーズ

  • リーク(ポロネギ)のサラダ
  • とう菜の白和え
  • 味噌汁(千切り大根、山芋千切り、水菜)
  • ご飯

本日のオイシイ!

長葱のお仲間「リーク」。蒸し焼きしてとろり

甘みがでたら、ドレッシングで。
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 ヨーロッパから来た「リーク」または「リーキ」。長ネギ‥ に近いかな。しばらく前には「ポロネギ」とも紹介されていたっけ。
 北関東で栽培されている根深葱にも似て、根元に近い極太の白いところが、火を通すと甘みを増しておいしい。野の扉から届き始めたのは一昨年くらいからだったか。冬の葱はけっこう日持ちするので、2~3週間分も溜め込んだりして一気に長葱の直焼き、ソテーなどするものだから、最初の頃は、あれ、先っぽが葱とちょっと違うようだけど、ま、いいかなんて、適当に味噌汁に入れたりと、ほとんど長葱扱い。
 たまにはじっくりと姿をみて料理しよう、といっても、仕事の合間の昼飯支度ゆえ、まずは手間いらずのサラダで。ぶつ切りにして切り口をみたら、細かぁく巻かれていて、可愛い~!日本の長葱よりも巻き方が繊細? これをフライパンで蒸し焼きにして、オリーブ油(パレスチナの手摘み。フレッシュな香りです)と、このところ頻繁に登場するバルサミコ酢+醤油のヤポネシア風ドレッシングをかけて。醤油と葱→リーキと醤油、抜群のマッチングですよ。

 昨日の紅菜苔につづいて、きょうは、1株まるごとのサニーレタスをソテー。ふたりで1株、食べられる?と思われそうだけど、ご安心。レタスのほとんどは水分だからね。炒めて出た水気を少し捨てたら、たちまちワンプレートの量に。味付けは塩と醤油少々。スクランブルの卵にはすりおろし人参とチーズを加えて。

 昨日の豆腐とすり胡麻+オリーブ油のディップが余っていたので、とう菜(菜の花といって売られているあれです)を蒸して、変わり白和えに。

 味噌汁はまたもや千切り大根と千切り山芋。仕上げに水菜をちらして。

本日のお茶

薬草茶〔アマランサス(根津の借家の庭で2階に届くほどに逞しく育ったアマランサスを干して保存していたもの)〕
           茎も葉も実もいっしょにじっくりと煮出します。
           からだの芯から温まって、ふ~う、ほっこり。          

                                                                  料理人:よこやま