昼めし日記

2005年4月5日
昼めしの献立 

  • 洋風チラシ寿司(かサラダライスか?) 
  • スープ(蕎麦米、大根、大根おろし、とろろ芋、チーズ) 
  • 海苔と蕎麦入り卵焼き 
  • 小松菜の刻み昆布合え

早起きをして、久しぶりに近くの不忍池を歩いてみた。ここ1~2日、急速に暖かさが増したからか、桜の花はほぼ満開。散り始めている木や葉桜になりかけている木もちらほら。この週末、上野のお山一帯は花吹雪舞うなかで盛大なイベントが繰り広げられることとなるのでしょうね。

30年も前に、料理好きの先輩がご馳走してくれたアイディア寿司は、市販のドレッシングを混ぜ込んだものだったけれど。パレスチナの人たちが手摘みで収穫したオリーブをゆっくりと時間をかけて絞った香り豊かな逸品を使って。フェアトレードで手に入るようになりました。

ご飯が炊き上がったらキャラウエイシードを熱したオリーブ油と八朔、米酢、塩少々のドレッシングで和えておく。短冊に切った人参、松の実、イタヤ貝の貝柱(ホタテより小ぶりで安い)を同じドレッシングでなじませ、ご飯全体とよく混ぜ合わせる。オリーブの実を散らし、ゆでた菜の花を添えて。

スープは蕎麦米、昆布、ローリエを水から煮ていき、蕎麦米に火が通ったら大根の薄切りを加え、塩、胡椒し煮ていく。味がしみてきたら、大根おろしとヤマト芋のとろろをよく混ぜ合わせて加え、塩加減をととのえ、仕上げにチーズを入れる。野菜や蕎麦米からもほんのりとだしが出たとろとろの汁に。

ゆがいた小松菜に、刻み昆布(いつも鰹節を買いに行く鵜飼商店で購入。すぐに使えるお役立ち調味料)と醤油、だし汁をあわせたたれで和えておひたしに。

本日のお茶 ヨモギ+スギナ
本日のおやつ 中華菓子(週末、横浜中華街に行ったというスタッフのおみやげ)

料理人:ぎん


2005年4月1日
昼めしの献立 

  • 生姜、かぶ菜混ぜご飯 
  • 人参、かぶ菜入り卵焼き 
  • ヤマト芋と人参の蕗味噌和え(残り物再生) 
  • 味噌汁(大根、ジャガイモ、キャベツ、ネギ) 
  • ブロッコリ、蕪、菜の花のサラダ

冷え込みが和らいだ朝、庭に下りたら、雪ノ下の葉が勢いを増している。春一番の元気者といったところ。この葉を5~6枚摘み、軽く塩を振って小さく丸めむしゃむしゃと噛んで水で流し込む。心臓にいいんですよと「自分で治す草と野菜の常備薬」の著者、一条ふみさんにお聞きしてから、雪ノ下が葉を増やしてくれている間は割とこまめにやっている。

昨日届いた瑞々しい野菜たちに背中を押されるように事務所のキッチンに立つ。艶やかな蕪の白と菜花の緑の鮮やかさ、オお、ブロッコリも、これらをサラダに盛り込むことにしよう。蕪はスライス。菜花とブロッコリはさっとゆがいて。食べる直前にオリーブ油、塩、酢は控えめに、全体にまわるくらいで。

残った蕪菜はさっとゆがいてみじん切りに。半分は軽く塩を揉みこみ、千切り生姜のご飯が炊き上がったら混ぜ合わせ、菜飯に。

残り半分の蕪菜と、千切りにした人参をたっぷり使って卵焼きを。味噌汁のだしをとったあとのカツ節は刻んでここへ。

大根、ジャガイモ、キャベツ、ネギとふんだんに入った具沢山の味噌汁。

本日のお茶 ヨモギ+スギナ
本日のおやつ みれっとファームのアップルパイ

料理人:ぎん


2005年3月31日
昼めしの献立 

  • ご飯 
  • 生鰊(ニシン)の醤油煮き 
  • ヤマト芋と人参の蕗味噌和え 
  • 小松菜とチーズのサラダ 
  • 味噌汁(大根、里芋、ゴボウ)

昼食の支度中に知人が届けてくれた自家製の蕗味噌をちょっと味見。蕗の苦味が味噌と渾然一体となっていて、ねっとりと舌にまつわる心地いいほろ苦さは、高級珍味のウルカを思わせる。若い頃、禅寺で精進料理を作っていたと聞いていたけれど、ちゃっちゃとインスタントにつくる私の蕗味噌とエライちがい。

イキのいい生鰊は煮ても美味しいと教えてくれた友人は下北半島の漁師の息子。友人と同世代の私はといえば町育ちだったからか、子どものころ(45年ほども昔)、生の鰊といえば焼いて食べた記憶くらい。最近また春先には気をつけてみていると市場で小ぶりの生鰊の姿を見かける。値段も手頃だったし、いそいそと買い込んで、ウロコをとって内臓も入れたままぶつ切りに。同量の酒と水に生姜の薄切りを入れて煮立ったら醤油をさし、鰊を入れて煮ていくというだけ。前夜、家で煮て一晩味を染みこませたのを持参。ついご飯がすすみます。

チーズも麦々堂からのおすそわけ。とうぶんチーズレシピをあれこれ考える楽しみがあるというもの。パンにのせて焼いたり、グラタンにもと、活躍の場が広いチーズを本日はいたって簡単にコロコロとさいの目に切って。さっとゆがいた小松菜を5~6センチ長さに切ったのと一緒に、少量のオリーブ油と塩、レモン+米酢でよくからめてサラダに。オイルも香りのいい物を選べば、全体に絡まる程度にごく少量で充分おいしい。

味噌汁用にとっただし汁で大ぶりに切った人参、ヤマト芋を火が通るまでゆでたらざるにとり、出しガラのカツ節を刻み、味噌、刻んだ蕗(「野の扉」から届きました)、白ワインを少し鍋で煮詰めたたれでからめた和え物。これは前日の残り。

味噌汁は、大根、越冬した貴重な里芋(ほっくりと甘味も増している)、ゴボウとで。ゴボウのやさしい香りが漂って、思いがけない美味しさを発見。

本日のお茶 ヨモギ+スギナ

料理人:ぎん


2005年3月30日
昼めしの献立 

  • 大根葉ごはん
  • とろろ入り味噌汁(里芋、大根、わかめ)
  • 春キャベツの蒸し煮
  • じゃがいもと紅菜苔のチーズキムチ炒め

 桜前線足踏みか、とニュースを聞きつつ、家の近くの桜並木、橋のそばに咲き始めの枝を発見! 日当たりがいいのでしょう。橋の欄干に寄りかかって、一年ぶりに会えたね、と心の中で話しかけるような気持ち。桜が散って新緑にかわるまではしばらくそわそわした心がつづきそう。

 春キャベツは1/2玉をさらに四等分くらいにざっくり切って、味噌汁用にとっただしを少し加え、厚めにスライスした人参といっしょに塩をふって蒸し煮。やわらかくなったら醤油を足し、ちりめんじゃこを入れて味がしみるように弱火ですこし加熱、フタしたまま火からおろしてなじませる。「春キャベツって何もしなくても、ほんとおいしいわよね」「すぐ火がとおって、甘くて」と話しながら食卓の大きなキャベツがあっという間になくなっていく。旬のものは、体にやさしく吸収されて、力になっていくんだなあ。…しみじみ食べ物を口に運ぶお昼のひとときはかけがえのない、生きている身体を感じる時間です。

 紅菜苔は「トウ(花茎)を食べる中国野菜で、寒さに強い。生の時の赤紫色が、加熱すると濃い緑色になります。油炒めが独特のうまみがいきておいしいです」とのこと(野菜を送っていただいている「野の扉」より)。鹿児島の菜種油で炒めながら、かじってみると確かにうまみがあって、あまり強い味つけはしたくないなー、とチーズとキムチは少な目に、基本は塩と醤油少々で。でもこのチーズは北海道でていねいにつくられたチーズ工房のものだし、キムチはフリー編集者の方が「ここのはおいしい」と持ってきてくださった小松菜の手作りキムチだし。素材がこれだけよければ、まずいものになるわけないよね、見た目がちょっと雑然としてても…。いや、ほんとに味はなかなかだったんですよ。こんな見かけですが(今度はもうちょっときれいにつくろう…)。

本日のお茶 ヨモギ
本日のおやつ ナッツタルト、スコーン

料理人:でこ


2005年3月23日
昼めしの献立 

  • 天然酵母パン
  • ジャガイモ入り玉子焼きノビル添え 
  • 春キャベツとレタス、レンズ豆のサラダ 
  • 根菜類のスープ

糸のように細く降る雨の合間から漂ってくる微かながら濃厚な匂い。固い蕾の奥に
なまめかしさを秘めた沈丁花は都会の春の気配を感じさせてくれる花のひとつだが、
今年は蕾がほどけるのも遅かったような気がする。

事務所への行き帰りに通る国立大学の構内で摘んだノビルを昼飯にどう使おうか。
根っこの土を洗い落とすと、小さな球は純白の艶やかな姿に。

ジャガイモを茹でて水気をとばし、トマトソースに味噌とアラブのスパイス(ザー タル…タイム、マジョラム、オールスパイスなどと胡麻をミックスしたもの。作りおきしてあった)少々をまぶし、溶いた卵に混ぜて焼いたのだけれど、まとめきれず、ジャガイモが外に溢れた格好。ノビルの茎をバター、オリーブ油少々で軽く炒めたのを添えて。怪しげな香りのコラボレーションと相成りました。
ノビルの玉のほうは生味噌和えに。

さっと熱湯にくぐらせて大ぶりに切ったキャベツ、ちぎったレタスを、茹でたレンズ豆、チリメンジャコとともに、レモン果汁、醤油であえて、こちらはさっぱりと。

クミンシード、粒胡椒、カルダモンを菜種油で香り出ししたところにスライスした玉ネギを入れて炒め、水、大根、人参、ローレルを加えて煮込んだスープ。味つけは塩のみ。隠し味に入れた昆布がいい具合に効いてくれたらしく、和とも洋ともつかないながらそれぞれの素材の旨みが渾然一体となった感じ。

天然酵母パンは21、22日に開かれたエコロジーショップ・GAIAのエコ雑貨見本市「GAIA@home」の目玉「天然酵母パン大集合」で出展されたパンを10種ほど買い集めたなかから。パン屋さんの個性が感じられる味や形を楽しみながら。

本日のお茶 スギナ
本日のおやつ 酒粕クッキー、そばカリントウ

料理人:ぎん


2005年3月15日
昼めしの献立 

● オムレツ、ほうれん草カレーソース
● 大根と人参のサラダ
● 味噌汁(ジャガイモ、かぶ)
● キュウリ漬け
● ご飯(七分搗き)

3月15日の昼めし

 マスク姿の人が目立つ春。それも、ひだが入っているのとか、少しとんがっているのとか…。でも、白ばっかりなのはどうしてでしょうね。
大阪の天音堂ギャラリーの「自然食通信社 八人の作家展」が13日で無事終了し、会場で販売していた「パレスチナオリーブ」の小瓶が戻ってきた。
今日はこのオリーブを、オムレツにも、サラダにも使う。オムレツにかけたソースは、きのうの豆カレーにヨーグルトとゆでたほうれん草を加えたもの。パックにわずかに残っていた牛乳を加えただけのシンプルオムレツは、オリーブオイルでとろとろの半熟に仕上げる。
サラダはさっぱりの方針で。大根と人参に塩をまぶしてしばらくおいて、しっとりしたところに酢、レモン汁、パレスチナオリーブ、松の実を加えてさっとあえる。薄味だったけれど、松の実のこくが生きたかな。
先週、「野の扉」から届いたキュウリの漬物もうまい。きっと夏のうちに塩漬けにしておいたものを塩出しして、漬け直したのでは? 福神漬のようなお味。こういう保存の技、さすがだな。

本日のお茶 スギナ
本日のおやつ 結婚式のおみやげケーキ(懐かしいバタークリームのデコレーションケーキ)

料理人:しろ