2005年4月28日 | |
昼めしの献立
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1月の終わり頃、まだ厚い雪が田んぼも畑も覆いつくしていた新潟魚沼地方に出かけた。その折にいただいてきた餅の残りが冷凍室に眠っている。昔は、正月や行事の時以外に餅を食べるということがなかったけれど、いまや一年中、真空パックで売られている。ファストフードとしてはお握りの実力にはさすがに及ばないながら、渋い存在感でそれなりに使われどころもあるようだ。 精米機を近所の知り合いに貸し出していて、今日は玄米が搗けないし。本日はしっかりと臼で搗かれたずしりと重いこの肉厚の餅を使ってみよう。 ひとつは餅入りのグラタンに。バターとオリーブ油でみじん切りの玉ねぎ、人参の千切りを炒め、小麦粉をからめたところに牛乳を加え、さいの目の切った餅を散らし、塩コショウで味付け。これを温めたオーブントースターで10分程度。簡単スピードグラタンです。 食べきれず冷蔵庫にたまってしまった沢庵をスライスして一晩水で塩抜きし、水気を絞って煮干のだし汁に塩、醤油、鷹の爪を入れて煮いたら、どーんと量が増え、古漬け沢庵煮が鍋いっぱいに膨れてしまった。だし汁はたっぷり用意すべし。これを完全に冷めるまでおけば、だしが沁みて、しみじみとしたおいしさに。以前、取材で伺った滋賀県朽木村で囲炉裏にあたりながらいただいたときの感動が思い出される。 サラダは蕪とルッコラ。シンプルにオリーブ油少々と塩、コショウで。 味噌汁は、芋がら(里芋の茎を干したもの。これも野の扉から届いたもの)をたっぷりの熱湯で冷めるまでふやかしてから刻み、大根と煮て。ネギは最後に。 |
スギナ | |
新潟名物、笹団子。「笹団子、好きです!」と目をうるうるさせていたスタッフの希望に応えて、実家から送ってもらった。 |
料理人:ぎん