おしらせ

――地元の旬の食材で簡単な家庭料理を作る楽しさを経験させることがおススメです。「子どもが作る弁当の日」は20年かけてその実効性を示してきました。――


https://www.yomiuri.co.jp/local/kansai/news/20210422-OYO1T50016/

↑(記事はこちらで)2001年に竹下和男さん(滝宮小学校・元校長)が発案した「弁当の日」。その20年の足どりと安武信吾さん監督の『映画「弁当の日」―「めんどくさい」は幸せへの近道』について紹介されました。映画については→ https://bento-day.com/

竹下和男さんは「弁当の日は家族の絆を深め、子どもの健やかな成長につながる。映画で取り組みがさらに広がり、子どもが料理をする光景が当たり前になってほしい」と語っています。


昼飯2021.3.16

・味噌汁/具=里芋・長葱・渦巻き焼き麩
・サツマイモ入りご飯/具=サツマイモ・生姜/調味料=塩
・白菜の煮浸し
 <材料>白菜・山芋/調味料=だし汁(昆布+鰹節)・酒・薄口醤油・みりん
 か砂糖・塩
・ジャガイモと人参のグラッセ風
 <材料>ジャガイモ・人参・玉ネギ/調味料=バター・塩・胡椒
・長葱・春菊入り卵焼き

本日のおかずハイライトは白菜の煮びたしなり。山と刻んだ白菜と長いもすりおろし。材料はこれだけと素っ気ないけれど、たっぷりの出汁が染み込んだ白菜のうまいことといったら! 冬の鍋料理で、魚やら肉やら牡蠣やらに取り囲まれ、全身にその旨味を染み渡らせ大活躍したのはついこないだのこと。

人も鳥も動物も草木も春を恋しとう3月ともなれば、その役割を完全に終えている白菜。キッパリとした気持ちで春に向かうためにも、最後のひと働きをしてもらいたい。というわけで、まずは味の決め手となるだしを昆布と鰹節でたっぷりと用意。

あとはいたって簡単。刻んでおろすだけだから手はかかりません。そうですね、2人分で大きさ中くらいの白菜の半分を使います。繊維に沿って長さ5〜6センチを目安にザクザクと。
酒、薄口醤油、塩で吸い物より少し濃いめの味にしただし汁(とろろ芋を伸ばすための分を残して)で、クタクタになるまで弱火でじっくり煮ていこう。

野の扉からは、自家採種の種イモからじっくり育てたたくましい山芋が毎冬数回は届く。ねっとりと地味豊かな山芋も里芋と共に煮物、揚げ物、とろろご飯と、わが家の食卓を支えてくれるエースだったと、今更ながら実感。
皮をむいて、すり鉢ですりおろした山芋に残りのだし汁を少しずつ加えながら1.5倍くらいの量まで伸ばしておく。

たっぷりのだし汁が染み通った白菜を深めの皿に盛り、出汁じたてのとろろ芋を添えて出来上がり。

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お話のタイトルは「子どもが育つ〝弁当の日〟」。アンカーは親愛なる後藤繫榮さん。絶賛公開中、映画「弁当の日」のお話も。映画の詳細は→https://bento-day.com/

<聴き逃し NHKラジオ らじる★らじるで2021年4月25日(日)午前5時まで>、放送の配信があります。ぜひお聴きください。https://www.nhk.or.jp/radio/player/ondemand.html?p=0324_06_3267608

『100年未来の家族へ』著者、竹下和男さん。映画「弁当の日」にも出演!
詳細は http://www.amarans.net/7381


風子4歳・2021.1.6

ノラ母が ”自力で生きられるように” と

仕事を終えて帰宅し、玄関の鍵を開けようとドアに近づくと、中の方で何やらバタバタと不穏な音がしている。急いで鍵をあけ見渡すと目の前の床に鳥の羽根らしいものも。
また捕まえてきたのか〜。
うんざりする間もなく、何かくわえた風子が鼻息荒く廊下を走り回っている。その勢いのまま玄関へと降り、くわえたものを振り回して遊びに興じているが、すでに塊は動かない。ここにきて同居人の帰宅に集中力が乱れたらしい。何か言いたそうな顔をして私を見上げたが、どうやら小休止を決めたよう。

こちらも慌てていたため、玄関の灯りをつけるのを忘れ、暗い上がり口に仁王立ちになったままだ。風子は台所にある自分の餌を思い出したらしい。踵を返した隙に明るくなった玄関に降りると、小さな塊が目に入った。
雀だ。恐る恐る触ってみる。まだ温もりはあるものの動かないので、風子はもう飽きてしまったんだな。仕方がないので拾い上げ、見つからないよう、コンクリートで固められた庭の片隅にほんの少し土が残っている部分をかき分け、雀を埋めた。
やれやれ。
散らばった大小の羽根を片づけ掃除機をかけながら風子の方を見やると、散々遊んだからか、つい今しがたの興奮がまるでなかったように、落ち着きはらった様子で畳に寝そべっている。ノラの母さんが、親がいなくなっても自力で生きていけるよう躾けたのだろうか。とりとめなく思いを巡らせる同居人である。(よ)


昼飯2021.3.3

  • 高菜(塩漬)・人参・牛蒡の混ぜ寿司  <材料>高菜塩漬(野の扉自家製)・人参・牛蒡 
  • 炒め白菜と豆腐の甘酢あんかけ
    <材料>白菜・豆腐・間引き人参・生姜/調味料=砂糖・塩・胡椒・薄口醤油・酒・カタクリ粉
  • おろし大根とチリメンジャコの炒め物                 <材料>大根・チリメンジャコ/調味料­=出汁・みりんまたは砂糖・酒・薄口醤油
  • すまし汁(豆腐・蕪菜)

野の花・カラスノエンドウ。蕾が膨らみ、蔓も先っぽうを周りの草に巻きつけて勢力を伸ばそうとしている。

工事用の仕切りを張りめぐらして2年あまり、非常時に備えた災害用トイレ、防災井戸、耐震貯水槽などの地下設備の整備をし、完成した防災公園も20年目。
他所から運び込まれた樹木はどれもどこかよそよそしく頼りなげだったけれど、今はもうすっかりたくましい大樹に。若葉の枝をいっぱいに広げたその下で小さな草たちもぐいぐいと勢いを増し、目をこらせば小指の先ほどの小さな花たちもポツポツと姿を現し初めています。

事務所に届く野菜も、寒さに耐えて甘みを体内に蓄えた根菜中心の野菜から、黄色い花の蕾をつけたアブラナ科の董立ち菜や、葉っぱの方がパワフルな間引き人参などへと少しずつ春の気配を漂わせています。

芽吹きに誘われるように、酢めしに恋してしまったかもしれない。蕾や間引かれた若菜、小指ほどの人参に、やわらかい酢の匂いを合わせてみたくなります。“散らし”とか、“押し”とか、刺身をのっけたりとか…かたちにかかわらず、米酢、柿酢、果実酢(常備しているものに加え5〜6種類の柑橘が九州の知人から送られてきているし…)など、とりどり合わせ酢にしたりと、細く開けたガラス窓から入ってくる外気が爽やかな酸の香りを事務所いっぱいに広げています。

混ぜ寿司の下準備から。米を炊いている間に具材の処理を進めます。

①今年の高菜漬けは塩が控えめの感じなので、気持ち、塩気を薄めるつもりで洗って水気をよく絞ったら、みじん切りに。
②間引き人参は、昆布と鰹節のだし汁に酒・塩・酢少々を加え、歯ごたえを残すようにさっと火を通して、そのまま冷ます。
③牛蒡は小さめのさいの目に刻んでボウルに張った水にくぐらせ、ザルにとって水切りしておく。
④鍋に少量に油を熱し、③を炒めて、酒・砂糖・薄口醤油・酢少々で味付け。①も同様に炒め、砂糖・酒・酢少々で味付け。
ご飯が炊き上がったら、熱いうちに砂糖と塩を溶かした酢を加えて酢飯にし、粗熱が取れたら、②④を混ぜ合わせる。

炒め白菜と豆腐の甘酢あんかけ


白菜は繊維に沿って5〜6センチの長さに刻み、間引き人参はやさしい香りと歯ごたえを生かして縦に薄切りに。
豆腐は重しを置いて水切りし、5〜6ミリ幅の短冊切り。生姜は細切りに。

中華鍋でごま油を熱し、生姜、人参、白菜の順に強火で炒め、塩・胡椒で薄味をつけて皿に移し、豆腐を上に広げる。

鍋に酒大さじ2・醤油大1・砂糖大2・酢大1にカタクリ粉を加えて溶かし、熱してとろみを出し、豆腐の上から全体にかけまわす。

おろし大根とチリメンジャコの炒めもの
すりおろした大根の水気を絞って使います。たっぷり残った水分は味噌汁や煮物に入れたり、
熱湯を注いで塩少々入れて飲んでもおいしい。