2010年 3月3日
昼めし献立
- 車麩と切り干し大根とほうれん草の卵とじ
- 蓮根と紅菜苔のきんぴら
- 千切り大根の味噌汁
- 野の扉の漬け物
- 白いご飯
久々、「麩」にめざめたら、止まりません!
出張先の新潟駅の売店で購入した車麩が事務所の昼飯で大活躍。
子どもの頃は、あまり好きとは言えなかった麩(といえばこの「車麩」のことだった)も、最近またよく食べるようになり、都内にある各県のアンテナショップなどで見かけたおりなど、値段も手頃なのでつい出てしまう。キッチンの場所ふさぎ(?)になって反省することも多々あり‥というしだい。
初めて沖縄料理を食べたのは70年代の終わりころ。飯田橋駅の近く、カウンターだけの沖縄料理を出す居酒屋だったと記憶している。初めてづくしの沖縄料理体験だったけれど、いちばんのカルチャーショックは「へちま」の炒め物。へちまといえば、お風呂でからだを洗うものとばかり思ってたもの。若いヘチマは要するに瓜と同じなのね。ふわふわした、いくらか頼りない食感がと~っても不思議なおいしさだった。しばらくして「麩ちゃんぷるー」も体験。実家では麩を炒めるなどきっと母が思いつかなかったのだろう。素材に触発されて料理もバリエーションが広がる経験の楽しさに私自身が目覚めていった時代でもありました。
卵とじは、酒、塩、醤油で味付けしただし汁を煮立たせ、切り干し大根を放り込んでふやけたところに、ぬるま湯で戻して水気を絞った車麩を入れ、煮含め、味がしみたら、ゆがいたほうれん草を加え、卵でとじる。たっぷりのだし汁を吸った車麩はふっくらとして、つるりとした咽ごしで、うっかりするといくらでも食べそうになるのでご注意を。ほうれん草はたまたま残っていて、なんとかせねばと思い立っただけで、他にも合いそうな素材はいろいろありそう。
「弁当の日」新潟応援団の長岡在住の高桑さんが送ってくださった「大口蓮根」(地元新潟でも評価が高く、ブランドになっている由)を、事務所のスタッフと分け合いながら、贅沢なそのおいしさを堪能しています。
きょうのキンピラは、蓮根を繊維に沿って縦に切って炒めたもの。よけいにもちもち感が増して、「これ、これ!この食感」と、粘り腰(新潟ブランドの筆頭「コシヒカリ」を作ってきた粘土質の田の力なのか)の蓮根は懐かしい味。アクの強い紅菜苔は鉄鍋で炒めると反応して真っ黒になるので、火を止める直前に投入。味付けは塩、胡椒で。花山椒の香りとも合うと思ったのだけれど、あらら、ストックを切らしてた。
最近、小耳にはさんだこと。「大根の味噌汁は、千切りがいちばん!」っていう”男子”が多いそうな。上京したての若い頃、「味噌汁の大根は千切り」と思っていたら、さすが全国から人が集まる東京。その場にいた人たちの大半は「いちょう切り」だと言うのに、びっくり。そうか、それもアリかと、以来、私もいつしか、いちょう切り派に。
それを聞いて、ここのところ、先祖帰りしたかのように、味噌汁は千切り大根づいているよこやまであります。具の相方は、里芋。そろそろ里芋の季節も終わりに近い。ねばねば好きには、淋しいものが‥
雪の下に埋もれた田からようやく掘り出したという大口蓮根。火を通すとむっちりした肉質と味わい深さに、他所の蓮根は食べられんという声も。
薬草茶〔ドクダミとトウモロコシのひげ(?…トウモロコシの実を包んでいる。 |
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岩手県平泉町の名刹、毛越寺の脇にオープンした「アグリ平泉」直売所で |
料理人:よこやま
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