- 野の扉の小麦70%のカンパーニュ
- 白菜と岩海苔のとろろスープ
- サツマイモのチーズ入りディップ
- ヒジキと千切り大根と青豆のサラダ
さて、本日も山芋である。自家採取で育てるからと、2年ほどお休みしていた野の扉の山芋が堂々の逞しい姿に育って届きはじめた。
日本海側の私の郷里では、山芋といえば、長芋のこと。東京のスーパーでは、青森産の長芋をよく見かけるが、あのタイプね。すりおろしてもさらさらと、あまり粘らない。おろし金でおろしたら、醤油をまぜてすぐにごはんにかけて食べる。そんなわけで、少なくともわが家ではとろろ芋にすり鉢の出番はなかった。
東京で暮らすようになって、知人から自然薯をいただく機会があり、すり鉢の目ですりおろし始めたら、搗きたての餅のように丸まってしまうのにびっくり。料理書などに出ている「だし汁でのばす」のレシピになるほどと納得。自然薯はとにかくすごい。少しくらいだし汁を入れても、すぐにまるまってしまう。すりおろした芋の4〜5倍は入れたのではなかったか。これは実に旨かった。本物の自然薯を食べたのはこれ1回限り。
山の足場もないような斜面で苦心惨憺、この先はどこへ行くのやらといった勝手気ままな伸び方をしている自然薯を傷つけないよう、3人がかりで周りから掘り始めて2メートル近くも掘り続ける作業を手伝ったこともあるが、3時間かかってるけど、先っぽはまだ見えないという話に、最後まで付き合うのを諦めた。したがって、とろろ汁のお裾分けにはあずかりそこねたというしだい。
関東の山芋系は密度が濃く、長芋とは別物みたいに、しっかりと粘る。すりおろして、小さめのおたまで掬って味噌汁に入れたり、だしでのばし、薄めに醤油で味つけしてごはんにかけたりといったシンプルな食べ方で満足してしまいそうだが、せっかくたくさん届いているので、きょうは、素朴な味わいのカンパーニュにあわせ、とろろスープで。カンパーニュはクラストの堅さもちょうどいい具合(これがけっこう味を左右するよね)で香ばしく、生地はしっかりしていながら伸びもよく、こんなおいしいカンパーニュが食べられるなんてしあわせと、来客ともども、うまい、うまい!とほぼ完食。
だしはきのうのうちにストックしておいた、鰹節と煮干しのだしを合わせ、酒を足して煮立てたところに、タテに千切りした白菜を入れて煮ていく。くたっとして味がしみたら胡椒を振る。
白菜だけざるにとり、スープに岩海苔(著者からのいただきもの)を溶かし、すりおろした山芋をよく混ぜ込んで器へ。白菜をのせて仕上げる。
サツマイモを少量の湯で蒸し煮にして、水気が切れたらマッシュに。塩、胡椒、おろしチーズ(1年近く冷蔵庫に鎮座していたハードチーズ。物持ちいいでしょ‥?)、オリーブ油を加えてよく混ぜ合わせ、ディップに。
生ヒジキを50℃洗いしてから低温スチーミングしてストックしていたので、これと、大根の千切り、茹でて甘酢に漬けておいた青豆をオリーブ油、塩、酢を少量ずつ和えたサラダ。
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