2010年 6月9日
昼めし献立
- 千切りジャガイモの蒸し焼きアンチョビソース和え
- キャベツのコールスローサラダ
- 野の扉のカンパーニュ
- ヤングコーンと蕪のスープ
本日のオイシイ!
出盛りの瑞々しい新ジャガと、
イカの塩辛ならぬ「アンチョビペースト」の
相性もなかなかのもの
ひとり暮らしを始めた頃。知人にアルバイトの食を見つけてもらってはいたものの田舎からポッと出の若者には眩暈がしそうな大都会東京の高い家賃と物価はプレッシャー。節約を期して自炊に知恵を絞る日々でした。
節約しているつもりでも油断すると給料日1週間前くらいには手持ちのお金が尽きそうになることも。500円札(が使われていた時代ね)を握りしめ、考えた手は、ジャガイモ、玉ネギ、人参の”三種の神器”で食生活を賄おうというもの。ジャガイモ5~6個、玉ネギ3~4個、人参3~4本。各100円から150円という安さはありがたく、この時代に3種の料理レパートリーが広がりました。
今でもたまに作るのが、この千切りジャガイモの蒸し焼き。これは当時なにかとお世話になった先輩から教わったもの。ほんとうはでんぷん質が蓄えられる秋以降の男爵芋だと熱で互いにくっつきあってプレート状態にしやすいのだけれど、かまわずそのとき手元にあるもので思い出したようにつくったりもします。
ジャガイモにはあまり手を加えず、薄く油をひいたところになるべく細い千切りにしたジャガイモを固めるようにフライパンに丸く押し付け、ごく弱火で蒸し焼きにして、ひっ繰り替えしてまた焼くというだけで、トッピングをあれやこれやと変えてみるというのが私流。粉チーズや、とろけるチーズといったところがオーソドックかな。そこに刻んだオリーブや、ディルやパセリなどのハーブを散らしたり。別に玉ネギを炒め、トマトピュレをからめて乗っけたりもします。
今日は、市販のアンチョビソースを白ワインで伸ばしたソースをたらして。サニーレタスをざくざくと千切りにして皿に敷いたところに焼き立てを載せ、黒オリーブを刻んで散らしました。これ、酒のつまみにもおすすめです。
ベビーコーンは眩いグリーンの糸に真綿のように守られて
きのう、ベビーコーンが届きました。直径2センチ、長さ12~3センチほどのトウモロコシの赤ちゃんみたいなのが、薄いグリーンに輝く糸にびっしりと包まれているのが愛らしく、わっ、どうやって料理したらこの”ちびいのち”にふさわしい食べ方ができるだろうかと、黙考することしばし。けっきょく大して芸もなく、鶏ガラスープにだしを足して、瑞々しい蕪とともにすまし仕立てのスープにすることに。やさしいしいコーンの香り漂うなかにもしっかり存在を主張する”ちびいのち”のスープになりました。
サラダは、紫キャベツの深い色が生きるように、別々に軽く塩もみしてマヨネーズ+酢であえたコールスロー。人参と、新玉ネギのスライスも加えて。
野の扉の伊藤夫妻の息子、雪丸くんが作っているカンパーニュ(全粒粉の田舎パン)も加わります。
トウモロコシ茶(韓国からのお土産。オーガニックです)。香ばしくって、おいしい。 |
料理人:よこやま
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